第5話:【窓口直撃】coop共済の解約と、3万円の嬉しい誤算

民間の保険会社の「受取人不在バグ」をネット上で修正し、
不要な介護保険の解約を終えた私は、
次なるターゲットへ手を付けた。

長年加入し続けている「coop共済(コープ共済)」である。

正直に言えば、これまでは「なんとなく入っていないと格好がつかないかな」という、
極めて曖昧な理由で惰性のように続けていたものだった。

実は、過去に父が亡くなった際、
「これまでの保障だけでは、もし自分が長期入院したときに日額が心許ないかもしれない」
と不安になり、民間の医療保険に別途加入した経緯がある。
ロジックで考えれば、その時点でcoop共済側は役目を終えていたので、
やめるべきだった。

しかし、当時はまだ都心へ電車通勤していたこともあり、
「毎日の通勤ラッシュの中、交通事故に遭う可能性も無きにしも非ず……」
という懸念が頭をよぎったのだ。
coop共済は病死に比べて交通事故の保障が大きかったため、
結局、特約の「個人賠償責任保険」だけを残す形で、
全体の保障(と拠出金)を最小限に下げて維持するという、
複雑な応急処置のまま放置してしまっていた。

さらに言えば、母が亡くなったときにも、この共済についていじったばかりだった。
火災保険(住まいる共済)の名義を私へ変更する手続きの際、
窓口で「私自身の医療共済の受取人も、母が亡くなったため誰もいなくなります」
と申し出たのだ。
窓口の方からは「新しい受取人を決めたらご連絡くださいね」と言われた。
だが、私の本音は
「いやいや、決めたらって言われても、そもそも(受取人になってくれる人なんて)居ないんだよね」
だった。
その場で受取人を空欄にしたまま、本当なら一気に解約まで進めてしまえばよかったのだ。
しかし、当時は母を送り出した直後のドタバタの最中。
さまざまな手続きに追われ、ゆっくりと自分の人生のシステムを再設計する暇もないまま、
気づけば半年近くが過ぎてしまっていた。

11月の都会への移住を前に、今こそこの「宿題」にケリをつける時だ。

「個人賠償特約だけを火災保険(住まいる共済)側にスライドして紐付け直せるなら、
私自身の医療共済はもう完全に解約しよう!」

ネットの画面上だけでは処理しきれない、
この特約のパズルを1日の隙間もなく解きほぐすため、
私は必要書類を持って、coop共済の窓口へ
予約なしで直接突撃することにした。

1日の隙間も許さない「特約の引っ越し」

窓口で担当者の方に
「死亡時受取人がいない状態なので、解約したいです」
とストレートに切り出した。

ここで絶対に譲れない私のミッションは、
おひとりさまの生活に欠かせない
「個人賠償責任特約」(他人のモノを壊したり、ケガをさせたりしたときの弁償保険)を、
無保険の期間を1日たりとも作らずに、
年払いの火災保険(住まいる共済)側へ移行させること。

窓口の方の迅速なサポートもあり、古い医療共済は解約しつつ、
個人賠償責任特約だけを住まいる共済(火災保険)へ
綺麗にスライドさせることができた。
これで保険関係の窓口がシンプルに一元化され、
11月の引っ越し時に発生する住所変更手続きのノイズも、
一気に半分に引き算されることになった。

 

引き算の先に出会った、3万円の「嬉しい誤算」

すべての解約・移行手続きを終え、書類にサインをしたとき、
窓口の方から予期せぬ一言を掛けられた。

「安堂様、これまで長年共済を続けていただいていましたので、
お預かりしていた『出資金』が3万円以上ございます。
こちらは100円だけ残して口座にご返金でよろしいですか」

一瞬、頭の中の計算になかった数字が出てきて驚いた。
coop共済に入った当時(当時は全労災と言った)から、
長い年月のなかで少しずつ積み立てられていた出資金。
自分の人生のノイズを引き算した結果、
手元に3万円以上のキャッシュが戻ってくるという、
ちょっとしたご褒美が舞い込んできたのだ。

しかし、この日の窓口突撃の本当の価値は、
3万円の返戻金ではなかった。

手続きの最後に、私が何気なく投げかけた
「おひとりさま究極の問い」。
それに対する窓口の回答こそが、
私の出口戦略を根底からひっくり返す、
とんでもない神情報だったのだ!

(第5話・了)